ケブカトラカミキリによるイヌマキ被害にご注意下さい!
ケブカトラカミキリ
体長8〜14mm、日本在来のカミキリムシの一種で、イヌマキ、ラカンマキ、ナギを食害します。樹皮下の形成層を食害して水分や養分の通道阻害により、枝枯れや全体が枯死してしまいます。
以前から鹿児島県や宮崎県をはじめとする九州各地や四国で被害が確認されており、平成20年からは千葉県でも被害が発生しています。
長崎県内では、諫早公園や川棚で被害が確認されており、令和4年6月には長崎市松原町で成虫が捕獲され、12月に被害木が確認されました。令和5年の春からは県内各地で、ケブカトラカミキリによる被害が確認されています。
被害の特徴
1.葉の色つやが悪く、黄変し、やがて枯死する
侵入開始から数年をかけて食害が形成層を一周(写真4)すると枯死に至ります。目に見える被害は葉色の変化から始まり、最終的には枯死(写真1)します。特定の枝だけ枯れる(写真2)こともあります。
2.幹がリング状に盛り上がる
木が食害された傷を治そうとして、鎌でひっかいたように盛り上がることがあります(写真5)。
3.脱出孔が開く
前述の1.2.のような被害は他の害虫でも同様の症状が出ることもありますが、脱出孔(写真3)が確認できればケブカトラカミキリによる被害の可能性が高くなります。樹皮を剥いで食害痕が確認できれば断定できます。また、地際からも成虫が脱出しますので、伐採後の切り株にも薬剤処理を行う必要があります。